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JAZZと私 第三話

あの頃の日本のJAZZ界では、ギターリストは澤田俊吾さん杉本清さん増尾好秋さんなどが有名で第一線で活躍していました。
私は早く仲間入りをしたくて毎日必死でした。
そんなところに中川淳さんという当時日本のジャズトロンボーンではベスト3に入る方から声がかかり私は嬉しくて直ぐに中川さんのバンドに入ったのです。また中川さんのお兄さんの中川武さんもまた有名なクラリネット奏者で一緒に活動をしていましたので私は本当に嬉しくてたまりませんでした。
そして私はこのお二人に音楽のみならず人生の大切な生き方を多く学んだのです。
当時はキャバレーやナイトクラブが全盛の頃でミュージシャンは生活の為に専属バンドとして出演しているのがほとんどでした。
またカラオケが未だ無かった時代なので必ずそういう飲み屋さんにはバンドや弾き語りが入っていましたのでバンドマンもピンからキリまで本当にたくさんいた時代です。
私は、中川さんの教えを忠実に守りJAZZにひたむきに取り組みました。
時にはミスをするとステージ上でいきなり蹴飛ばされることも有りました。
音楽は「音を楽しむ」と書きますが、あの頃は楽しんでいる余裕など無く、緊張のあまりかえって腕や指先が固まってしまうという状況にてのハラハラのステージでした。
でもたまにいいプレイをすると誉められ、そのときの気分は最高だったものです。
私は良い指導者のもとでメキメキと腕を上げていきました。

by nanbunaoto | 2007-07-05 12:52 | Comments(0)