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母さんの記」誕生エピソード その3

私は母が大好きでした。
そんな母のことをお話しましょう。

母は5人兄弟の次女として福井県大野市の木村商店という商家に生まれましたが、当時は貧乏で小学校を卒業すると直ぐに家業の手伝いに入りました。でも母は努力家で勉強が好きだったので、看護学校に通い看護師の資格を取りまもなく病院に勤務しました。
その後 縁あって父とお見合いし結婚したのです。
ところが幼い頃より病弱だった母は大病を患い生死をさ迷ったあげくやっとのことで一命をとり止めたのです。
子供の頃に充分な栄養を摂れなかったので虚弱な身体に育ってしまったようです・・・。
身長もとても低く痩せっぽちで簡単に抱っこ出来るほどのサイズなのです。
(でも私が子供の頃はそんな母が大きく見えました。)
そんなことで、母は無理なことは決して出来ず、父の前ではいつも口答えもせず何も言えずに服従していました。
家事は姑の花子おばあちゃんの仕事で母はあまり手出しすることが出来ずにいたので、いつも後ろめたい気持ちで朝小学校の勤務に向かい、また夕方帰ってきて私達子供の勉強の面倒を見てくれていたのです。
また、母は音楽が大好きでした。
本当は自分がピアノやバイオリンと言った楽器を習いたかったのでしょう。
でも当時の母の家庭環境ではそのような習い事は夢のまた夢でしたから、せいぜい好きな歌を一人ぼっちで歌っていただけだたようです。
そんな母が小学校に入学して間もない頃、私に一本の小さなバイオリンを買い与えてくれたのです。
何故 兄では無く私だったかと言うと、私がまだ小学校に入学する前に、家に置いてあったおもちゃの小さなピアノを一人で 誰から教わるものでもなく器用にメロディーを弾いて遊んでいたからなのです。
「この子はきっと音楽の才能がある!」と母は思い込み私に自分が果たせなかった夢を託したのです。
父は音楽にはまったく興味は無く「直登にそんなもんを習わしてはろくなもんにならん!」と言い大反対をしたそうです。
しかし、普段は物静かで従順な母はこの時ばかりは父に怒られながらも必死に抵抗し、とうとう父を説得し私にバイオリンを買い与えたのです。

今日はここまでです。
仕事しなきゃ!!

明日は朝から福井放送に行き「南部直登の九頭竜散歩道」の番組収録がありますのでブログはお休みです。
そして明日の夜は福井のお店でキャンペーンライブを行ないます。
頑張って行ってきまーす!

by nanbunaoto | 2009-04-22 12:31 | Comments(0)